No.135 Last Up Date 2000,4,24

新春・雛祭・端午・七夕・重陽

京の五節句

京都文化博物館

会期 2000,4,21-5,21
休館 5月8日、5月17日
料金 一般1000 学生700

 



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京の五節句

新春・雛祭・端午・七夕・重陽

季節を祝う

 節句として一般になじみ深いのは、三月の桃の節句と五月の端午の節句。これに新春、七夕、重陽を加えて五節句といいます。一月一日(元旦)、三月三日(上巳)、五月五日(端午)、七月七日(七夕)、九月九日(重陽)の五つで、どれも月と日に同じ奇数が重なる日です。
 五節句は季節の節目に折々の草花や風物を取り入れながら、邪気を祓い無病息災や子供の健やかな成長を祈る日として、人々の間で長年にわたり親しまれてきました。
 京都では平安時代から、さまざまな節会や御節供の行事が行われてきましたが、江戸時代になって幕府は、これらの節日の中から五つを選び、あらためて五節句として制定し、祝日としました。一月の節句は元旦に代わって七日(人日=七草の節句)とされます。
 五節句は武家だけでなく民間にも広まり、特に上巳、端午、七夕は子供の節句として親しまれました。
 明治になって政府は改暦を機に五節句を廃止しますが、その後も各習俗の多くは残り、今日まで続いています。
 この展覧会では、京都で五節句がどのように行われてきたかを、絵画や工芸品、人形、書物などでたどるとともに、現在も京都の町で続いている五節句の行事を紹介します。
 桃山時代から江戸時代の絵巻や屏風、掛け軸をはじめ、各節句の景物を模様にした衣装や調度、旧家秘蔵の雛飾りや五月飾りなど、初公開も含めて京都ならではの五節句に関する資料を多数陳列いたします。」(同展チラシより)

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出品作品


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 訪れたのは、4月21日の午後。会期初日。
 どのくらいの観客が集まるのか見当がつかなかったが、入場してみると会場は、六、七分入りといったとろで雰囲気としては盛況だった。
 観客の層としては、どこかの学校(セミナー?)の見学と思われる一団が20名くらい。それから観光なのか何なのか中高年の一団がやはり2,30名。その他は、中高年の婦人グループが幾つか。
 仲間と展示物についての会話を交わしながら楽しんでいる光景が多く見られ、このような展覧会もニーズはあると思われた。

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ご感想などお寄せください。

いわやん(京都)
 招待券をいただいたので出かけたという、微弱な動機で訪れたのですが、意外にも興味をそそられる内容でした。
 個人的に、最近、暦に関心を持ちはじめていたということもありますが、そのことは別にしても、明治以前の日本の文化、風俗の質の高さというか、洗練された趣にあらためて感心させられたのです。
 たとえば、看板とか、昔のほうが断然、景観が美しいですものね。昔も、店は暖簾など広告物を出しているのですが、通り全体、町全体として今日のように雑然とはしてませんからね。
 それから、節句の飾りにしても、紙なんかでこしらえたものが、何とも洒落ているというか、いいんですよ。若い時は、薄っぺらに見えたり、安っぽく感じられていたりしたのですが、今は、その軽さ、手の感じがともなったシンプルさがとても好ましく感じられます。
 そして、節句にとって最も重要なキーワードは、季節です。節句というのは、自然とのコラボレーションでもあるわけですね。
 さまざまな職人がそれぞれにこの季節をテーマにした創作を行う。料理、菓子、染織、細工物、塗師、焼き物、人形等々、そしてもちろん作り手だけでなく、それを味わったり飾ったりする人々。いうなれば世を上げて多くの人々が、各々の腕やセンスを用いて節句に参加しているという・・・、その昂揚感がね。季節を愛でる繊細な感受性に加わって、今もなお人の心を揺さぶるのではないかと思えました。
 こちらが身をかがめて、目をこらして見ないと、わかりづらい展示物の多い、地味といえば地味な展覧会ですが、奥は深く、といっても決して一部のマニアしか理解できないというものではなくて、食卓に一つ旬の菜が添えられたというような、そんな心地よさがある展覧会でした。
 ルーペの携帯をおすすめします。

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