No.136 Last Up Date 2000,5,26

怒りと慈しみの仏

明王

奈良国立博物館

会期 2000,4,29-6,04
休館 月曜日
料金 一般830 学生450

 



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明王

怒りと慈しみの仏

 仏は大きく如来・菩薩・明王・天の4種類に分けることが出来ます。このうち明王は如来の命を受けて忿怒の相をあらわし、慈悲相では容易に教化することのできない衆生を導くという役目を持っています。
7世紀頃のインドにおいてヒンドゥー教の尊像の表現方法を取り入れて成立したと考えられ、不可思議な力を持つ呪文(明呪)を唱えたときにもっとも効験のある仏とされます。
 その姿は多面多臂で激しい動きを見せたり怪異な形相を表すなど、仏教像の中でもっとも変化に富んでいます。我が国では平安時代の初期の密教の受容とともにもたらされました。
 明王への信仰は各時代を通じてあつく、さまざまな願いをこめた修法が行われ、それに伴い優れた明王像が数多く生み出されました。
主な明王像には不動明王に代表される五大明王像(不動・軍荼利・降三世・大威徳・金剛夜叉/烏枢沙摩)や愛染明王像のほか、例外的に慈悲相をあらわす孔雀明王像のような美麗な明王像もあり、なかには強い信仰の故に、図像的な制約を離れ自由な発想で制作された明王像もあります。
 この展覧会は各時代を代表する名品を一堂に介するもので、この展示を通して華やかな展開を見せた明王像の種々相をご覧下さい。」(同展チラシより)

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出品作品


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訪れたのは、5月26日の夕。そう、金曜日だけに行われている開館時間の延長(入館19;30まで)を利用したのです。
奈良に就いたのはお昼だったが、会場周辺の修学旅行生の大群にたじろぎ、時間をずらしたという次第。
おかげで、快適に鑑賞することができた。
午後5時頃の会場の観客数は、2分入りといったところ。
層としては、中高年の女性が約半数、中高年の男性が4割、あと若いカップルと女性。今回の特徴は、一人で来ている人が多かったということ。中高年の婦人グループは皆無だった。
雰囲気としては、熱心に鑑賞する姿が多かった。

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ご感想などお寄せください。

いわやん(京都)
 ちょっとマニアックな展覧会かなと思われました。
 ここ奈良国立博物館で開催される特別展は、仏像関係が多く、したがって、毎年一、二度くらいは訪れている私としては、仏像に興味がないというわけではないのですが、そんな私ですら、今回は、ちょっとマニアックかなと。
 「明王」というのは、不動明王とか孔雀明王とかの明王で、造形的には、動的で動物が絡んでいたり、装飾豊かであったりと、比較的おもしろそうな仏像のはずなんですが、なんでしょうか・・・。「深み」のある作品が少なかったように思われました。衣一枚の平凡な姿態の仏様でも、はっとさせられたり、いくらでも眺めていたいものがありますが、今回はその逆という印象。
 それを、マニアックかなと思ったというのは、「明王」が密教系の仏像だからです。密教ワールドならではの記号がちりばめられているのですが、それを知って見るのと知らないで見るのとでは、たぶん大違いなんだと思います。野球にしろ格闘技にしろ、ルールや選手の実績なんかを知って見るのと知らないで見るのとでは、随分味わいが違うと思いますが、それと同じ。特に密教は、約束事というのか体系が文字通り「密」なようで、それ自体が作品なんでしょう。たぶん。
「深み」にとぼしいと思われたというのは、近代以降の個人主義の色彩が乏しかったということで、密教ワールドの色彩に埋め尽くされているものが多かったために、そう感じられたのだと思います。
 ということで、密教に疎い人にはちょっとつかみどころがないかも。
 もっとも、密教を知らなくともカトリックとかギリシア正教とか、キリスト教の物語やイコンが好きだという人や、あるいは、ガンダム(アニメ)なんかにハマったという方は、入りやすいかもしれません。
 かくいう私も、館内のミュージアムショップで、手ごろな密教の書籍を探したりして・・・、うづくものはあったようです。

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展覧会のスケッチ

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