「世界遺産登録記念
日光の至宝展
平成11年12月、日光東照宮、日光山輪王寺、日光ニ荒山(ふたらさん)神社のいわゆる二社一寺とその周辺地域がユネスコによる世界遺産(文化遺産)に登録されました。
奈良時代の末に勝道上人によって開山され、以来、神仏習合信仰の象徴として長い歴史を持つ日光山は、明治初年の神仏分離令により日光東照宮、日光山輪王寺、日光ニ荒山神社に分立しました。しかし、その歴史を物語る古代から近世にわたる数多くの文化遺産は、その後も二社一寺にうけつがれ、それらの多くは国宝、重要文化財に指定されています。
本展覧会では、この貴重な宝物や美術工芸品を一堂に公開いたします。この機会に聖地「日光」を再発見いただくとともに文化財保護の大切さを感じていただきたいと思います。
」(同展チラシより)
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/bunpaku/
京都文化博物館
http://www.nhk.or.jp/kyoto/
NHK京都放送局
ワンポイント
日光東照宮というと、江戸初期の建造で、関西人からすると、歴史が浅いように思いがぢですし、また、徳川家康個人を祀ったものらしいということで、深みがないようにも思いがちですが、
しかし、実はこの日光東照宮、謎が多いことで、その筋の人たちにはかなり注目されている場所なのです。神殿というのは具象化された<教義>であるものらしいですが、日光も同様のようで、しかも、日光の場合は、仏教ばかりでなく神道的な要素や陰陽道、道教とか、かなりいろいろな意味が盛り込まれているようなのですね。
で、そのメッセージされているものも、決して、家康一人の賞賛というようなことではなく、家康の背景がすべて凝縮されてそこに祀られているようなのです。家康の背景とは何か。
家康の祖先の出自が卑しかったのではないかという噂は以前から根強かったようですが、卑しいとかそういう問題ではなくて、特有の歴史、文化、技術、ネットワークなどを綿々と伝え続けている特殊な集団の存在を推測させるものではあったらしいのです。
つまり、日光には、そういう手がかりもたくさんあるわけで、そういう観点からも楽しめるのではないでしょうか。
今、よくわからなくても、目にとどめておけば、あとでつながってくるかもしれませんし。
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