No.155 Last Up Date 2000,9,24

世界遺産登録記念
日光の至宝展

京都文化博物館

会期 2000,8,05-9,17
休館 水曜日
料金 一般 1200 高大生800

 



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「世界遺産登録記念
日光の至宝展

 平成11年12月、日光東照宮、日光山輪王寺、日光ニ荒山(ふたらさん)神社のいわゆる二社一寺とその周辺地域がユネスコによる世界遺産(文化遺産)に登録されました。
 奈良時代の末に勝道上人によって開山され、以来、神仏習合信仰の象徴として長い歴史を持つ日光山は、明治初年の神仏分離令により日光東照宮、日光山輪王寺、日光ニ荒山神社に分立しました。しかし、その歴史を物語る古代から近世にわたる数多くの文化遺産は、その後も二社一寺にうけつがれ、それらの多くは国宝、重要文化財に指定されています。
 本展覧会では、この貴重な宝物や美術工芸品を一堂に公開いたします。この機会に聖地「日光」を再発見いただくとともに文化財保護の大切さを感じていただきたいと思います。 」(同展チラシより)

http://web.kyoto-inet.or.jp/org/bunpaku/
京都文化博物館

http://www.nhk.or.jp/kyoto/
NHK京都放送局 

ワンポイント
日光東照宮というと、江戸初期の建造で、関西人からすると、歴史が浅いように思いがぢですし、また、徳川家康個人を祀ったものらしいということで、深みがないようにも思いがちですが、
しかし、実はこの日光東照宮、謎が多いことで、その筋の人たちにはかなり注目されている場所なのです。神殿というのは具象化された<教義>であるものらしいですが、日光も同様のようで、しかも、日光の場合は、仏教ばかりでなく神道的な要素や陰陽道、道教とか、かなりいろいろな意味が盛り込まれているようなのですね。
で、そのメッセージされているものも、決して、家康一人の賞賛というようなことではなく、家康の背景がすべて凝縮されてそこに祀られているようなのです。家康の背景とは何か。
家康の祖先の出自が卑しかったのではないかという噂は以前から根強かったようですが、卑しいとかそういう問題ではなくて、特有の歴史、文化、技術、ネットワークなどを綿々と伝え続けている特殊な集団の存在を推測させるものではあったらしいのです。
つまり、日光には、そういう手がかりもたくさんあるわけで、そういう観点からも楽しめるのではないでしょうか。
今、よくわからなくても、目にとどめておけば、あとでつながってくるかもしれませんし。

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出品作品

前期、後期に分けて大幅な展示替え
前期(8,5−8,29)
後期(8,31−9,17)
ほか

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訪れたのは、9月14日の午後。閉幕三日前のためかどうか、会場は満員。
層としては、中高年の婦人グループと夫婦が7割強。外国人観光客と学生がちらほら。
雰囲気としては、半分観光気分。夫婦連れの場合は、旦那さんが歴史のウンチクを傾けるパターンが幾つか。

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いわやん(2000,9,14)
歴史への興味から観てきましたが、すごく美しいものもありました。来国俊の小太刀です。日本刀についての見方などわかりませんが、今回、この小太刀の切っ先については、素朴にきれいだと感じられました。
ちなみに、この金属の美しさは、とてもモダンなもので、こういうものが八百年も前に作られていたことに、ちょっと考えさせられました。
歴史的な観点での収穫も幾つかあったのですが、思いつくままに書き連ねますと、僧天海の肖像が、柔和に描かれていたこと。小説などで描写される天海は、黒幕、怪僧という趣が多いですが、どうもそうではなかったような・・・。もちろん、天海のポジションというのは、十二分に生臭かったポジションだったわけですが、どういうことなのでしょうか。天海はもっと遠くを見ていたということでしょうか。あるいは、若い時分に、壮絶な経験をしていたのか・・・。
そして、輪王寺の北斗七星にちなんだ神事面。北斗七星をモチーフにして七つセットで作られた、神楽面のもっと人間の顔に近いものが展示されていたのですが、これを見たときには、思わずあっと声が出そうになりました。日光が北極星を意識していたこと、北極星が鉱山業に関わる人たちの信仰対象であったという話を聞いていたのですが、この神事面の中の北極星にあたる面は、片目の巨人だったのです。鍛冶の職業者を表していることはまず間違いないでしょう。
日光と鉱山・鍛冶の民が関係が深いのか、それとも徳川家と鉱山・鍛冶の民が関係が深いのか、あるいは、その両方なのかわかりませんが。
最後に、もう一つ。東照宮が多くの彫刻で飾られていることは有名ですが、その例として二つの彫刻が展示されていたのですが、その一つが、<見ザル聞かザル言わザル>の三匹の猿だったのです。かわいらしい形態で、外国人も微笑ましく鑑賞していて、私も何気なく通り過ぎたのですが、考えようによっては、洒落になりませんよね。謎だらけの場所なんですから。

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展覧会のスケッチ

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